「ママじゃないと嫌!」から「パパがいい!」へ

ママがいない2人だけの空間になると「ママどこー??」と子供が泣き止まなくなってしまう。そんな経験をされている方は多いのではないでしょうか?現在2歳5ヶ月の息子が1人の我が家も、1年ほど前はまさにそんな状態でした。しかし、今となっては泣くどころか「パパがいい!」とも言ってくれるうれしい状態になりました(仕事に行くときなど、「行っちゃ嫌だ!」と泣いてしまいますが…笑)。
「ママじゃないと嫌!」から「パパがいい!」となるまでに私が行った些細なこと、そして、それによってもたらされた副次的な良かったことについて、紹介していきます。

 

 

妻への育児依存

私が仕事に出て妻は専業主婦、そして息子の3人。初めての子供が生まれた我が家は、日本で一般的な家庭の形態で、当たり前ですが妻と息子とで過ごす時間が圧倒的に多い状態でした。もちろん私も、家にいる時や休みの日はかわいい我が子と楽しく過ごしていたのですが、妻がちょっと買い物に出かけている際にふと「ママがいない」と気づくと泣いてしまい、簡単には泣き止みませんでした。
お風呂だけは生まれた直後から私が入れることを続けてきたので、唯一そこだけが2人だけの空間でしたが、それ以外は寝かしつけ含め、自然と妻に任せきりになっていました。

息子が1歳数か月くらいの当時の私は「一緒に過ごしている時間が全く違うのだから仕方がない」「時間が解決してくれるだろう」と、半ばあきらめていたのですが、その考え方のままだったら今でも同じ状態だったかもしれません。
ある時、会社の信頼できる上司と育児について話をすることがありました。上司は50代で、子供も既に大学生。そんな上司から「小学生くらいまでは遊んでもらっていると思った方がいいぞ」と言われ、私はハッとしました。
もちろん仕事は忙しく、それ以外の時間も育児に費やすとなると、自分の時間は限られてしまう。でも、かわいい息子が私から離れていくのは、思っているより早いのかもしれない。そして、特に成長著しい今の息子との時間はかけがえのないものなのではないか?そう思った時、今まで「仕方がない」と思っていたことをとても後悔しました。「仕方がない」なんて言葉で片づけると絶対に10年後後悔すると思い、少しずつ行動を起こすことにしました。

 

最初は恐る恐る近所の公園から

まず行ったのは、近所の公園に2人で遊びに行くことです。私はもともとアウトドア派で、妻はどちらかと言うとインドア派。そして都合が良かったのは、息子も外で遊ぶのが好きだったことです。
妻が一緒に行かないことに関して、最初は「本当に行かないの…?」と泣きそうな顔をしていたのですが、何とか2人で公園に出てしまえば拍子抜けするほど気にせず遊びまわっていました。それで自信をつけた私は、休日など自宅にいて暇な時間さえあれば息子と近所の散歩や公園に遊びに行くようになりました。
徐々に慣れてくると、私と息子2人自宅でお留守番でも全く泣かないようになりました。

次のステップとして、息子と2人で半日出かけることに挑戦しました。この時息子はまだ1歳8ヶ月ほど。妻抜きで息子と2人で長い時間お出かけをすることなんて、会社で新しいプロジェクトを立ち上げること以上に未知と不安だらけでした。普段は近所の公園に歩いてしか行っていなかった私は、初めて2人で車に乗って少し遠出をし、大きい運動公園に行きました。車を運転している途中に泣き止まなくなったらどうしよう、公園で「ママいない!」となったらどうしよう、などいろいろと考えていたのですが、あっさり到着し公園でもずっと走り回ったり遊具で遊んだりしていました。
それからは、まとまった暇な時間があれば息子と2人で遊びに出かけるようになりました。日によっては途中でぐずってしまうこともありましたが、「ママじゃないと嫌!」というぐずり方ではありませんでした。

そんなことを繰り返しているうちに、たった数ヶ月で「パパがいい!」に変わってくれました。もちろん「ママが嫌!」というわけではなく、「遊び相手」として認識されたのかもしれません(笑)。
今では、当時「妻に任せている現状は仕方がない」と思っていたことが大きな間違いだったと反省しています。ただ努力をせずに育児負担を妻に押し付けていただけだったのです。それにもっと早く気づいていれば、生まれた直後からそのような考え方でいれたら、もっと早く3人の大切な時間を増やすことができたかと思います。
男性の皆様、最初はすごく恐怖があるかと思いますが、少しの勇気と努力でかわいい子供との「2人の時間」を徐々に増やしていってみてください。とても大変ではありますが、それを乗り越えるととても楽しい時間が待っていますよ。

 

息子との良い関係性は、良い家庭環境にもつながった

息子とのかけがえのない時間を過ごすことを目的に2人でお出かけを頻繁にするようになったことで、副次的な良いことがありました。妻の負担が減ったこと、妻個人の時間が増えたことです。男性は仕事、女性は育児というイメージはまだまだ強いですが、仮に逆だとしたら…と考えると、少しでもいいので妻一人の時間を作ってあげたいなと思いませんか?
また、「妻の負担が減った」というのは「時間ができた」ということだけではありません。私が息子と2人で出かけるということは、出かける準備から出かけている間の息子のお世話など、その一切をしなければならないということです。妻に任せきりだった頃どれだけ私が息子の世話について無関心だったか…ということを今では痛感しています。
つまり、2人で出かけている時はもちろんですが、それ以外の時間でも育児に対する意識はとても強くなったのです。1年前の私とは比べものにならないくらい、家にいるときの妻への依存も減りました。

妻に余裕ができ、私も育児スキルを身につけ、息子も「パパがいい!」、だからこそ家庭も良い雰囲気。一石四鳥です。父親として子供と向き合うことは当たり前のようで難しいことだと思いますが、ぜひ一歩踏み出して小さなチャレンジを重ねてみてください!

  • 2021-01-21
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